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終末期の点滴と平穏死について

[2023.10.16]

老衰で、寝たきりとなり、食事や水分が取れなくなり、週単位の余命と予想されるとき、あなたは点滴を希望しますか。
また、あなたの大切な家族がそのような状況なら、点滴をしてほしいですか。


看取りの時期に点滴を行った場合、血管内に水分が保持できないため、心臓や腎臓がうまく機能せず、尿をつくること自体が難しくなります。

そのため点滴をすると、足のむくみが増えたり、足が重くなったりして、しびれなどの苦痛やしんどさの原因となることがあります。また、点滴をして痰が増えて気道内に貯まるようになれば、常にゴロゴロいうようになり本人も不快感を感じます。喀痰が自力で出せなければ、カテーテルによる喀痰吸引が必要になります。

点滴で口の渇きを癒すことはできませんが、代わりに氷片や適切な口腔ケアを行なうことで、本人の口渇感を和らげることができます。終末期においては、むしろ脱水気味の方が身体的負担が少なく、本人にとっては楽なことが多いです。


アメリカでは20年以上前から、終末期には余分な医療行為を差し控えて、peaceful deathを目指すことが大切だと言われてきました。遅ればせながら、日本でも最近になり終活ブームや書籍、映画などの影響もあり、やっと平穏死の考え方が受け入れられ始めたように思います。

病院は治療をして救命するところであり、医療を差し控えることが難しい場合が多いですが、在宅では本人が主役であり、余分な医療行為を差し控えることが大切になってきます。
看取りのために病院から自宅に退院された場合は、ご家族と相談しながら自宅での点滴を減らしていきますが、むくみや痰が減って、病院にいた時よりも本人が楽そうでよかったと言われることが多いです。

なるべく余分な医療行為は差し控えて、自然のまま、枯れるように最期を迎えることができるのは、幸せなことだと思いませんか。

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